医師 エル グレ子のブログ

流浪の医師によるゆるプアブログ

儲けは多くない、道は険しい

医師は高額所得者のイメージがあるかもしれない。テレビでて実臨床から遠い医者見てるとホントにいっぱいお金あるんだろうなー。



お金持ちになりたいのかな。裕福な生活で安定したいのかな。個人的にはお金を得ようと思ってこの世界に入るとろくなことにならないと思う。全然割に合わないから。


どこぞの開業医とか、医者の免許だけ持ってるタレントなんかは置いておいて、病院勤めがほとんどで、急性期の病院なら昼夜問わず病院からコールがあるわけで、じゃあ、電話かかってきたらその分お金もらえるの?となるとそうはいかない。


患者に密着し、分解不可能な単位まで患者のプロブレム(ここでは簡単に病気と思って貰えば)を分解し、それぞれのプロブレムを管理するのが主治医の仕事。四六時中病院から呼ばれるわけじゃないけど、いつ呼ばれるかもわからず、一人の医者が1日で診療に当たれる数は少ない。


こうしてみると、儲けるのに合理的な仕事とはとても言えないよね。まあ抜け道は何にでもあるのだろうけど。


例えばアホな医者は検査が多い。この病気の可能性があって、あの病気の可能性もあって、否定できないから全部検査出しちまおう、みたいな。


患者からの情報を詳細にえて、過去のデータを洗い、かかりつけのデータを取り寄せた上で、患者にいくつのプロブレムがあるのかって視点がないのに「可能性」という言葉で自分をだましてる。自分をだましてるってことは目の前の患者をだましてるわけ。


算数の文章問題ってあるじゃない。文章問題は幾つかの情報が入ってて、それを集めて考えれば答えが出るようになってる。



イケてない医者は文章問題の情報をを吟味せずに問題を解こうとする。



患者からのどんな話をきいても、患者にどんな診察をしても、結局行う検査が同じなら、病歴(患者からの情報を集める、問診で得られた情報)も診察も意味なくって、そのイケてない医者が考えた検査だけすればいいわけであって。



こんないけてない医者が年齢を重ねるとさらに困るのは、若手医師を教える立場になるからで、ポンコツ医がポンコツ医師を作っていく地獄に突入する。量産型ザクばっかり。シャー専用は生まれないっていう。


ポンコツ医師はそもそも医師の能力がないわけだけど、仕事ができないという時点で人としてもゴミだったりする。まあ、そりゃそうだよね。医者だけじゃなくて仕事って選択の連続だもの。うまく選択していく洞察力がない人がプライベートで正しい選択なんてできっこない。なんとなく生きてきてたまたまそれなりの結果を出せただけ。どう転んでもうまくいくような環境を自分で作り出せないと自分がバージョンアップしていかない。プロではない。


頭いいねって褒められて育つと良いことないね。自分がどうありたいか、仕事をどうしたいかに結びつかないもんね。とりあえず医者になる?医者になってどうしたいの?救いたくてこの世界に入ったのに勉強しないの?いつからお金儲けしたくなったの?医者にむいてないの?それ、大学入る前からわかってたよね。


まあ才能だけでは社会を生き抜けないのは何も医者の世界だけじゃないけれど。


「自分の置かれている状況が現在どうで、何に向かって今後どうすんの?」が一番大事。過去がどうだったかは関係ないしね。



悪い癖で話が発散してしまった。

まあ医者の道は険しい、金儲けしたいなら医者はオススメできないってことがわかっていただけたらOK。

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